モラルハラスメント
モラルハラスメント(モラハラ)について
モラルハラスメントとは簡単に言うと、家庭内におけるいじめのようなものです。
具体的には、精神的暴力や嫌がらせのことを指し、モラルハラスメントを行う夫をモラハラ夫などと呼ぶこともあります。最近はこの「モラハラ夫」広く認識されるようになってきています。
モラハラは、ドメスティックバイオレンス(DV)とは違い実際に暴力を振るわけではないのですが、言葉や行動、態度によって相手に精神的苦痛を与えるいわば精神的暴力です。
当事務所にご相談に来られる方の中にも、モラルハラスメントの被害者が多くいらっしゃいます。ですが、実際にモラルハラスメントの被害を受けている方達のお話を聞かせていただくと、ご自身では被害を受けている認識がなかった方が多いように思います。
知人・友人から指摘されたり、本や雑誌のコラムを読んだりして「まさにうちの夫のことだ!」と自分が被害者であることに気づく方が多いようです。
モラルハラスメントの特徴
1.自己顕示欲が高い
モラハラ夫は周りから自分がどう見られているかをとても気にされる方が多い傾向にあります。プライドが高く、「仕事ができる」「才能がある」「優秀である」と見られたいと思っています。また、実際にも、世間で「エリート」と呼ばれる職業などについている方が、モラルハラスメントの加害者になっているケースが多く見られます。
2.自分の非を認めない
モラハラ夫の特徴として、何か問題が起こった場合、自分の非を認めません。
自分が浮気をしたとしても「浮気させるようなお前が悪い」というように相手のせいにしたり、何か問題が起こった際には「誰のおかげで飯が食えていると思っているんだ!」などと話をすりかえる傾向があります。そう言われた妻は、そうではないのに「私が悪いのだ」と思い込んでしまいます。
3.突然怒りだすことがある
突然怒ることがあることもモラハラ夫の特徴です。そうすることで、自分が優位に立とうとします。定期的に怒ることで夫婦関係に上下関係をつけたいのです。また、エリートの夫は抱えているストレスが大きく、ストレスの捌け口として妻に対して不当な怒りをぶつけたりすることもあります。
テレビを見ていると突然「うるさい!テレビを消せ」といった具合に突然怒り出したりします。
モラルハラスメントはわかりにくい
モラルハラスメントは家族内という人間関係の中で行われるため、周囲には気付かれにくいのが一般的です。また、モラハラ夫は、見た目はとても穏やかな人である場合が多く、周囲に対しては「いい夫」を演じているので、周囲にはなかなか理解してもらえないこともあります。
モラハラに気付こう
モラルハラスメントの被害者の多くは「私が間違っている」「私が悪い」と思って我慢しています。他人にもなかなか相談できないので、自分の夫がモラハラ夫であると気づきにくいのですが、まずは自分が被害者だということに気付くことが重要です。
モラルハラスメントはどんどんエスカレートしていきます。最初は我慢していても、モラハラがエスカレートしてくると、苦痛となって耐え切れない程になり、心身ともに消耗しきってしまいます。しかも、モラルハラスメントが治る可能性はとても低いのが実際です。
モラハラかなと思ったら
当事務所にはモラルハラスメントで悩まれている多くの方がご相談に来られます。「こんなことで相談しても良いのかしら?」「離婚できないのでは?」などと一人で悩まれずに、まずはご相談ください。解決の糸口を見つけられるよう最大限努力させていただきます。