相手が離婚に応じない場合、最終的には、裁判所が離婚原因があるかを判断して離婚を認めるか決まることになります。そして、性格の不一致・価値観の不一致のみでは、離婚原因があるとは認められないケースが多数です。
この場合、離婚するには、基本的には、相手が離婚に同意するか、性格・価値観の不一致以外の離婚原因があることを主張して裁判所に認めてもらう必要があります。
性格・価値観の不一致で離婚したいが、相手が離婚に応じない場合は、別居を継続することで離婚を目指す方法があります。
裁判所は、民法770条1項5号で定める「婚姻を継続し難い重大な事由」があるときに離婚を認めますが、これは婚姻関係が破綻していて、婚姻の本質に応じた共同性格の回復の見込みがない状態に至っていることを言います。そして、婚姻関係が破綻しているかどうかについては、婚姻中における両当事者の行為や態度、婚姻継続の意思の有無、子の有無や状態、双方の年齢、性格、健康状態、経歴、職業、資産状態などの一切の事情を考慮して判断されることになります。
別居については、他の事情との兼ね合いもありますが、概ね4~5年程度別居が継続すれば、婚姻関係が破綻して婚姻関係の回復の見込みがないとして離婚請求が認められる可能性が高いです。このため、まずは相手と別居を行うということが離婚の近道となります。
離婚を決意する多くの場合は、一つの原因のみによるのではなく、複数の事情が積み重なって離婚を決意するという場合がほとんどです。
このため、性格・価値観の不一致以外の離婚原因があるのであれば、それも併せて主張する方法があります。不貞行為や暴力行為があれば離婚が認められる可能性が高くなりますが、それ以外でも、例えば、モラハラ、賭博、飲酒癖、重大な侮辱、無為徒食、宗教活動、多額の借金などの複数の事情を主張して、婚姻関係が破綻していることを主張していくのも一つの方法です。
性格・価値観の不一致の事情しかない場合でも、離婚調停を申し立てたり、離婚訴訟を起こせば、相手が離婚に応じてくる場合があります。調停や裁判において、双方がそれぞれ自己の主張をしていく中で、婚姻関係の継続が難しいと考えるようになり、相手が離婚に応じてくるというケースは決して珍しくはありません。
このとき、必要に応じて弁護士に依頼し、離婚について本気であることを相手に示すことで、離婚がスムーズに進むという場合もあります。性格・価値観の不一致の事情しかなくても、決して離婚を諦める必要はありません。
・調停離婚
離婚条件の話し合いでは、納得できない要求に対して妥協せずに断ることが重要です。 後になって後悔することが無いように自分の要求を通して、公平な条件で合意を行うためにも交渉のプロである弁護士に依頼することが賢明といえるでしょう。 弁護士への依頼を決めた際は、弁護士の中でも、特に”離婚を専門とする弁護士”に依頼しましょう。 弁護士が取り扱う分野は多岐にわたります。 病院をイメージしていただくと分かりやすいですが、おなかが痛いときには内科、目の調子が悪いときは眼科、鼻水が止まらないときには耳鼻科を受診されると思います。 弁護士も同様に、それぞれに得意な分野があります。専門性が高いほど、交渉において重要になるポイントを抑えており、案件慣れしているため優位に交渉を進める方法を熟知しています。
弁護士に依頼するもう一つのメリットとして、協議によって決まった離婚条件を文書として残す際に法的な助言を得られる点です。 夫婦間の話し合いで取り決めた内容を「公正証書」として文書の形で残し「債務不履行時に強制執行」が可能となる様に文言を入れておくことで、離婚後に相手方が慰謝料や養育費の支払いを拒んだ場合に裁判を起こすことなく相手の財産を差し押さえて支払いを受けられるようになります。 離婚後のトラブルを避けるためにも、弁護士のアドバイスの元で公正証書の作成を行うことが大切です。
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