カサンドラ症候群とは

カサンドラ症候群とは

カサンドラ症候群とは、パートナーがASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)やその傾向を持っていることから、パートナーとの関係をうまく構築できず、これが原因となって心身の不調をきたした状態のことをいいます。

✔ 精神的な面に現れる不調の具体的な例・・・不安障害、抑うつ状態、パニック発作、PTSD、情緒不安定、自己評価の低下等が挙げられます。
✔ 身体的な面に現れる不調の具体的な例・・・不眠症、体重の増減、倦怠感、片頭痛、めまい等が挙げられます。

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)とは

ASDとは発達障害のひとつであり、社会性、コミュニケーション能力、共感性等について持続的な欠陥があることをいいます。

ASDの人(その傾向がある人も含む。以下同様)は、他者の気持ちを理解したり、場の空気を読んだりすることが苦手です。
他者と上手くコミュニケーションをとることができず、そのことについても無自覚であったりします。

こののため、ASDの人がパートナーであると以下のようなことが起こります。

✔ 日々の生活の中で困ったことがあっても話し合えない
✔ 日々の生活の喜び、悲しみといった気持ちを理解してもらえない
✔ 自分の興味のあることだけ一方的に話されて会話にならない
✔ パートナーなのに心が通じ合わない
✔ 困っているときでも家事や育児を手伝ってくれるような配慮がない
✔ 情緒的な交流ができないので、一緒にいても孤独を感じる
✔ こちらを傷つけるようなきつい発言や態度を自覚なく行う

第三者に理解してもらえない

ASDのパートナーは、暴力を振るうでも浮気をする訳でもありません。
普段は穏やかで物静かな人であるかもしれません。

また、ADSの人の中には、能力が高くて高収入を得ている人も珍しくありません。

このため第三者から見ると「いい夫」「いい妻」に見えたりするので、第三者から悩みを理解してもらえないこともあります。

このため、ASDのパートナーを持つ人は『離婚したいだなんて我慢が足りないのではないか』『離婚だなんてワガママではないか』と悩んだり、離婚をせずに限界まで我慢を続ける方もいます。

ASDの配偶者と離婚するべきか

ASDは、遺伝的要因などで、生まれつき脳機能の発達に偏りがが生じてその特性が生じると考えられています。

このため病気のように「治る」「治す」というものではなく、あくまでもその人の特性・タイプということになります。

そのようなASDのパートナーの特性を受け入れて、何とか工夫しながら結婚生活を続けていくか、パートナーとのこのような生活が一生続くというのは耐えられないので離婚を選択するか、というのは非常に難しい決断になります。

結婚生活でたとえ経済的に恵まれた状況にあったとしても、パートナーとの情緒的な交流ができないとなると、そのような結婚生活には耐えられないかもしれません。

カサンドラ症候群になって、心身にまで影響が現れているような状態になっているのであれば、離婚するかはともかく、別居をしてパートナーとの物理的距離を取ることが必要かもしれません。

カサンドラ症候群の方の離婚

カサンドラ症候群の方は、日々の生活で心身ともに疲れ切っていることがあります。

このような場合は、まずは休養したり、メンタルクリニックで薬を処方してもらうなどして対応することも必要です。

しかしながら、カサンドラ症候群の方の心身の不調の根本的原因がパートナーにある以上、パートナーと別居をするなどして離れなければ根本的な解決にならないかもしれません

また、ASDのパートナーの中には、自分がその特性や傾向を持っているということに無自覚な人も少なくありません。

このため、別居や離婚を切り出したとしても、ASDのパートナーは自分のどこが悪いかがわからず、離婚の話がスムーズに進まないこともあります。

さらに、離婚の話し合いを進めていても、ASDのパートナーとは論点がかみ合わなかったり、些細なことにこだわってきて重要な話し合いが前に進まなかったり、金銭面で細かい点を指摘してくることもあります。

相手によっては、裁判や調停で裁判官から和解案を提示されなければ離婚問題を解決できないというケースもあります。

なお、ASDのパートナーの方は決められたことはきちんと実行するため、財産分与や養育費などの未払いは比較的少ない印象です。

弁護士に相談する

ASDのパートナーは、自分の配偶者には暴言を吐いたりすることもあるようですが、他人に対しては社会的な振舞いをします。

このため、ASDのパートナーとの離婚を進めるにあたっては、自分一人で対応せずに第三者の力を借りることをお勧めします。
弁護士に相談して今後の離婚の進め方についてのアドバイスを得るのも良い方法です。

カサンドラ症候群かもしれないと思って離婚を検討されている方は、是非一度法律事務所瀬合パートナーズにご相談ください。

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発達障害(ADHD、ASD)の配偶者との離婚

 

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