DV被害を受けているのではないかと感じている方へ
1 DV被害の現状
DV被害は、決して珍しいことではありません。DVの典型例である暴力について、平成29年度に内閣府男女共同参画局が実施した「男女間における暴力に関する調査」を見てみましょう。同調査によれば、男性の19.9%、女性の31.3%が、配偶者からの暴力経験が「あった」と回答しています。つまり、男女問わず、DVというのは身近に起こっている現象なのです。
しかし、配偶者からの暴力の相談経験については、男性の69.5%、女性の38.2%が、「相談しなかった」と回答しています。つまり、DVに悩みながらも被害者が一人で抱え込んでいる現状がうかがえます。
2 DV被害は相談すべき
DVは次第にエスカレートしていく傾向にあり、一人で抱え込んでいても事態が改善する見込みはほとんどありません。勇気を出して、誰かに相談することがまず重要です。
わが国では2000年にDV防止法が制定され、DVに対する様々な取り組みが行われています。DV被害の主な相談先としては、次のようなものが考えられます。
・総合的な相談 → 配偶者暴力相談支援センター
・身の危険あり → 警察
・おすすめ → 弁護士
3 DV被害を弁護士に相談するメリット
DV被害から逃れる最終的な解決策としては、離婚しかありません。しかし、配偶者が離婚に反対している場合、法定離婚事由がなければ離婚することができません。
DV被害を受けている早期の段階から弁護士にご相談いただければ、離婚条件の見通しをもって離婚すべきか否か、離婚するとしていつすべきか等の最善策をご提案したり、離婚調停・訴訟に向けた証拠収集のアドバイスをしたりすることができます。
もちろん、弁護士は守秘義務を負っていますので、ご相談いただいた内容を誰かに漏らすことは決してありません。また、弁護士が強硬に離婚を勧めるということもありません。
DV被害を受けているのではないかと感じておられる方は、ぜひ一度、DV事件に精通した弁護士にご相談されることをおすすめいたします。