離婚に応じないモラハラ夫との間で「別居継続」の調停成立後,2度目の調停において調停離婚した事例
依頼者 妻
婚姻期間 12年
子ども 2人
別居期間 3年
親権 依頼者
婚費 受任前(月額9万円) 受任後(月額13万円)
養育費 月額4万円×2
財産分与 ①200万円、②不動産売却代金1/2
離婚原因 モラハラ
手続方法 協議・調停 受任から解決までの期間 3年
解決のポイント
ご依頼者様は,長年にわたる夫からのモラハラにより精神的に疲弊し,子供さん2人を連れてご実家へ戻られ,別居後3か月の頃ご相談に来られて協議から受任させていただきました。
しかし,夫が全く協議に応じず,やむなく離婚と婚姻費用請求の調停を申し立てました。
1度目の離婚調停においても,夫が離婚を拒んだため,監護者をご依頼者様に指定した上,面会交流の方法について双方合意し,当分の間別居をするという内容の調停で終了しました。ところが,1年もたたない内に相手方から円満調停が申し立てられました。調停期日は10回以上,期間は2年を要する調停手続となりましたが,途中で夫側も離婚に応じる姿勢をみせたため,粘り強く条件交渉を行いました。
夫が親権に固執したり,主張を変遷させるなどしたこともあり,当事者間の感情的な対立が大きく,訴訟手続での解決も検討していた案件でしたが,訴訟に進んだ場合に予想される判断を十分に検討した上で,譲歩すべき点を譲歩することで,訴訟を回避しつつ最大限有利な条件で解決した事例です。
成立後は,ご依頼者様も非常にすっきりとし,安堵したご様子でした。ご依頼者様にとって早期解決のメリットは非常に大きいこと,また,早期解決のためには,調停段階から,訴訟を視野に入れた適切な譲歩を行うことが大切であることを痛感した事例です。