SNSと不貞行為の証拠
SNSは不貞行為の証拠になるか
LINE、Facebook、X(旧ツイッター)、InstagramといったSNSは、不貞行為の証拠となるのでしょうか。
結論としては、このようなSNSの情報も不貞行為の証拠になります。
では、どのような内容であればSNSが不貞行為の証拠となるのでしょうか。
不貞行為の証拠として何が必要か
不貞行為とは、「配偶者のある者が、自由な意思に基づいて 配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」をいいます。このため、いわゆるプラトニックな恋愛関係や、2人だけでデートをする、手をつなぐ、キスをするというだけでは、「不貞行為」に当たらず、慰謝料を請求することができない場合が多いです。
このため、不貞行為があったことを証明するためには、ラブホテルに出入りしている写真や動画、2人で旅行に行っている写真や動画、2人で自宅で一晩過ごした証拠など直接的な証が必要となります。
LINEのやりとり
例えば、2人のLINEのやり取りで、デートの約束をしていたり、「愛している」というような互いに愛を確かめ合うようなやりとりがあったとしても、それだけでは性的関係があったことを証明するには不十分なことが多いでしょう。
このため、このやり取り以外に、ラブホテルに出入りしている写真や、2人が部屋で裸で一緒に移っている写真といった、2人の間に性的関係があることがわかるような直接的な証拠が必要になります。
これに対して、性的関係があることを認めている旨のLINEのやりとりであれば、不貞行為の証拠となり得ます。たとえば、いついつどのこラブホテルに行ったというような内容です。
ただ、このようなLINEのやり取りがあったとしても、文章だけということになるので、ラブホテルに出入りしている写真などといった決定的な証拠と比べると証明力は劣る場合が多いでしょう。
なお、LINEを証拠とする場合は、スクリーンショットやLINEのやりとりの画面を写真に撮ったものを使ったり、LINEのトーク履歴をテキスト化したものを使います。
Facebook、Instagramについて
Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)は、LINEとは違い、写真の投稿が中心となっているため、不貞の証拠となる写真が見つかる場合があります。
例えば、配偶者が泊まりがけの出張に出かけた日に、不貞相手も同日に同じ場所に行っている写真がFacebookやInstagramに投稿されている場合があります。このときのInstagramの投稿は、2人の顔は写っていないものの、いかにもデート中のような写真が投稿されていることもあります。
このような写真も、性的関係があることを直接証明するものではありませんが、他の直接的な証拠(例:ラブホテルへの出入り)と合わせて不貞行為の証拠とすることが可能です。
不貞行為を認める内容の念書を取る
LINE、Facebook、Instagram、Xなどの内容が性的関係を立証するには不十分な内容であったとしても、問い詰めると配偶者が不貞行為があったことを認める場合があります。
そのような場合、配偶者から不貞行為を認める旨の念書をもらえば、それが不貞行為を証明する重要な証拠となりますので、それと合わせてSNSの証拠を使うと、証明力が高くなります。
念書を取る際には、不貞相手の氏名、不貞行為の事実と期間、回数、作成の日付と署名(できれば捺印も)を書いてもらうようにしましょう。
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