モラハラが子どもに与える影響

子どもに対するモラハラが無い場合離婚せずに堪えるべきか?

「配偶者からモラル・ハラスメント(モラハラ)を受けているけれど、子どもには優しいので、子どものことを考えると離婚はしない方がいいのではないか」。このような悩みを口にされる方は少なからずいらっしゃいます。

しかし、子どもに対して直接的なモラハラがないからといって、離婚せずに堪えることは本当に正しい選択なのでしょうか。

モラハラは子どもの心身に影響を及ぼす可能性も

子どもに対する直接的なモラハラがなかったとしても、子どもは、家庭の中で起きていることを見ながら育ちます。

例えば、父親が母親を見下し、ばかにして、暴言を吐く、突然怒りだす。そして母親はそんな父親の顔色をうかがいながら生活をしている。

そのような環境が果たして子どもにとって良い環境と言えるでしょうか。このような環境で生活していると、子どもたちも、いつ「キレる」かわからない父親の顔色を窺いながら過ごすようになり、場合によっては食欲減退や集中力の低下など、子ども自身の心身に影響が生じることもあります。

モラハラの連鎖も問題に

また、親のモラハラを見て育った場合、世代間連鎖の問題も指摘されています。

つまり、子どもが成長して大人になった時、無意識に自分の親から学んだ態度を再現したり、あるいは意識的に自分の配偶者や子どもに同様の態度をとったりすることがあるのです。

人格形成が行われる子ども時代に、間近でモラハラを目にしているのですから、それが一つのロールモデルとなり、当たり前になってしまうのでしょう。

子どもに対して直接的なモラハラが無かったとしても、モラハラを目の当たりにしている以上、子どもも被害者です。

また、そのような環境で成長した子どもは、将来加害者になる可能性もあるのです。

自分が我慢すればよい、と1人で抱え込んでおられる方は、子どもにとって一番良い選択は何か、本当にそのままで良いのか、改めて考えてみてください。

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