離婚をみすえたモラハラ夫への対応策
Q. モラハラ夫との離婚を考えています。離婚の前にどのような対応を取っておくのが良いでしょうか。
A. まずは別居をすることになりますが、別居の前にモラハラの証拠や財産分与の資料などを集めておきましょう。
また一人で離婚についての話し合いをせず、第三者の力を借りることも検討しましょう。
目次
別居することを検討する

自分が配偶者からモラハラを受けているということを気づかないケースも珍しくはありません。
配偶者が帰宅するとドキドキする、いつも配偶者の顔色を伺っているなどの場合は、気づかないうちに配偶者からモラハラを受けている場合もあります。
配偶者からの長期間のモラハラを我慢し続けた結果、心身に不調が出て、気分が落ち込む、涙が出る、何をしても楽しくない等の症状が出てしまうこともあるようです。
配偶者がモラハラをする場合、一時的に反省するような態度を見せることがあっても、その後繰り返され、さらにはエスカレートしていく場合も珍しくないようです。
このため、配偶者のモラハラに耐えられない、自身の心身も不調となっているような場合は、配偶者との別居をすることが第一の選択肢となります。
別居の準備をする

配偶者と別居することを決めた場合は、別居の準備を進めていくことになります。
弁護士にご相談される場合は、この段階でご相談いただくと良いでしょう。
別居することに罪悪感を持って、なかなか別居を決断できないこともあるかもしれません。
そのような場合は、家族や友人、弁護士などの第三者に相談し、場合によっては協力をしてもらって別居を進めるようにしましょう。
別居前にしておくこと ①財産資料などの収集

モラハラをする夫が、妻に夫婦の財産を全く教えていないというケースも珍しくありません。
しかし、夫がどのような財産を持っているのか分らないまま別居をしてしまうと、後に財産分与を決める際に不利になってしまいます。
このため、別居する前にどのような夫婦の財産があるかを把握しておく必要があります。
| ・預金であれば、通帳の有無を確認して、少なくとも銀行名・支店名・口座番号などを把握しておきます。
・生命保険や学資保険であれば、保険証券のコピーか写真を撮っておきます。 ・株式などについては、少なくとも預けている証券会社の名前を把握しておくようにしておきましょう。 |
また、養育費を決める際に必要になるため、可能であれば、夫の収入がわかる資料(源泉徴収票、給与明細、所得証明書など)も写真に撮っておくなどしておくのが良いでしょう。
別居前にしておくこと② モラハラについての証拠収集

また、別居をする前に、配偶者によるモラハラを証明する証拠を集めておきましょう。
では、どのような証拠を集めておくのが良いでしょうか。
例えば、以下のようなものが考えられます。
| ・モラハラを記録した日記やメモ ・精神科や心療内科等への通院の診断書 ・暴言の録音 ・配偶者からのメールやLINE ・部屋が荒らされた、壁に穴が開けられた写真 ・配偶者暴力相談支援センターや警察への相談履歴 ・カウンセラーの相談記録等 |
① モラハラを記録した日記やメモ
→モラハラを受けた日時、場所やどのようなモラハラを受けたかを詳しく記録するようにしましょう。
② 精神科や心療内科の診断書など
→配偶者のモラハラにより、うつ病や不眠症等、精神的な病を患い、精神科や心療内科を受診した場合、医師にモラハラの内容等を具体的に伝えれば、作成してもらった診断書を証拠にできることがあります。
医師には状況を具体的に伝え、可能な限りモラハラが原因であることが分かるような診断書を作成してもらえるようお願いしましょう。
③ 暴言の録音データ
暴言、人格否定発言、罵詈雑言、誹謗中傷などの言葉によるモラハラを証明するためには、録音データが重要です。録音していることがバレてしまえば、よりひどいモラハラにさらされる可能性があるので、こっそりと録音しましょう。
別居後はまず生活費の請求をする

別居した後は、まずはモラハラをする夫に対して「婚姻費用」の支払いを請求しておきましょう。
請求したことが残るように、内容証明郵便やメール、LINEなどの方法で支払いを求めましょう。
婚姻費用が支払われない場合は、最終的には調停を申し立てて支払いを求めることになりますが、別居後にすぐ請求をしておくことで、実際に支払いがなされるまでの間に未払いとなっている婚姻費用も請求することができる可能性があります。
注意しておくこと
配偶者からモラハラを受けて精神的に弱ってしまい、相談に乗ってくれた異性と肉体関係を持ってしまうということがあるようです。
しかしながら、このような不貞行為をしてしまうと、もともとモラハラ配偶者の言動に原因があるとしても、こちらが有責配偶者となってしまいます。
モラハラと比べて不貞行為は証明しやすいため、本来モラハラの被害者であるはずのこちらが悪いということになり、じょちらが慰謝料を支払わないといけないということになりかねません。
弁護士に依頼することを検討しましょう

モラハラ配偶者と離婚の話を進めるのは、困難である場合が多いようです。
もともと夫婦関係が対等ではなく、普段から夫が妻に対して一方的に自分の意見を押し付けているような関係では、そもそも夫婦で対等な離婚協議が難しくなります。
また、モラハラ配偶者は自分の非を一切認めようとせず、独自の主張を行うことが多いです。
「離婚の話合いなど応じない」
「勝手に自宅を出て行っておいて、なぜ自分が妻に生活費を渡さないといけないのか」
「離婚するとしても財産は一切渡さない」
「離婚したいと言ったのはお前だから養育費は渡さない」
「離婚するなら徹底的に戦ってやる」
このようなことから、モラハラ配偶者と離婚協議をしようと思っても、話し合いにならないことも少なくありません。
このため、モラハラ配偶者と離婚協議をする場合では一人で対応せず、家族や親戚などに同席を依頼する、弁護士に依頼して協議をしてもらう、調停を申し立てて家庭裁判所での話し合いを行う等の対応が望ましいと言えるでしょう。
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